Beauty Reco

ホーム > ヘアケア家電(ドライヤー・アイロン・ブラシ) > 静音ドライヤーの選び方|dB表示の比較で失敗しないための読み方

静音ドライヤーの選び方|dB表示の比較で失敗しないための読み方美容家電

静音ドライヤーの選び方|dB表示の比較で失敗しないための読み方

執筆: Beauty Reco編集部編集責任者: 辻田 成吾

公開日: 2026-08-17 / 最終更新日: 2026-09-13 ・本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれています。

「静音」を謳うドライヤーは数多くありますが、スペック表の「○dB」という数字だけを見て比較すると、実は測定条件が違うために正しく比較できていない、ということが起こります。この記事は「どのモデルが一番静かか」を順位付けするものではなく、dB表示の読み方と、比較で陥りやすい失敗を避けるための確認ポイントを整理したものです。

dB表示の読み方

ドライヤーの運転音は、JIS C9613という日本産業規格で試験方法が定められています。この規格では、最大風量の状態で本体からおおむね中心・側面と後方の2点(各1m)で測定し、その平均値を運転音とすること、暗騒音(周囲の雑音)は測定値より最低10dB小さいことなどが条件として定められており、規格上の上限は70dB以下です(JIS C9613 ヘヤドライヤの規定、民間の規格まとめサイトによる要約であり、正式な規格原本は日本規格協会発行のものを参照してください)。

実際の製品スペックでも、この規格に基づいた表記が使われています。たとえばパナソニック ヘアードライヤー イオニティ EH-NE5Cは「TURBO時55dB・SET時49dB」という2つのモード別数値を公表しており(EH-NE5C 仕様)、別モデルのくるくるドライヤー EH-KA2Eは「62dB(ドライ時)」という単一の数値のみを公表しています(EH-KA2E 仕様)。どちらも同じ「JIS C9613(4.13騒音)」に基づく測定と明記されていますが、片方はモード別に2つの数値、もう片方は1つの数値のみという違いがあります。EH-KA2Eの「62dB」がどの風量モードを指すのかが読み取れない以上、EH-NE5Cの「SET時49dB」とEH-KA2Eの「62dB」を単純に並べて「EH-NE5Cの方が静か」と判断することはできません。

比較で陥りやすい失敗

失敗パターン なぜ問題か
dBの数字だけを並べて比較する 同じJIS規格に基づく数値でも、モード別表記の有無・測定時の風量段階が製品によって異なる
「弱」モードの数値だけを見る 通常使用する風量段階の数値でなければ、実際の使用感とは異なる
dB非公表の製品を「静音」表示だけで信じる 「静音」「低騒音」はメーカー・販売者の主観的な表現であることが多く、数値の裏付けがない場合がある
口コミの「静かだった」だけで判断する 使用環境・個人の感じ方による差が大きく、他機種との相対比較にはならない

静音性の判断マトリクス

表示のタイプ 判断できること 判断できないこと 確認方法
dB公表あり(モード別) 同一機種内でのモードごとの違い、同一測定方法の他機種とのおおまかな比較 メーカーが異なる場合の測定条件の一致 測定規格(JIS等)・モード名の記載を確認する
dB公表あり(単一値のみ) その機種の代表値がある、という事実 どの風量段階の数値かが不明な場合、実使用時の印象との対応 「ドライ時」等の注記の有無を確認する
モード別表記なし・「静音モード搭載」のみ 静音を意識した設計であるという方向性 具体的にどの程度静かか 数値表記の有無を商品ページで確認する
口コミ・レビューのみ 実際に使った人の主観的な印象 他機種との客観的な比較 あくまで参考情報として、数値表記のある機種と併用して確認する

静音性と引き換えになりやすいもの

風を強く送り出すほど運転音は大きくなりやすいため、静音性を重視すると次のような要素とのトレードオフが生じやすくなります。

  • 乾燥時間: 風量を抑えたモードは静かになりやすい一方、乾かす時間が長くなりやすい
  • 本体サイズ・重量: 静音構造(騒音抑制構造など)を採用したモデルは、構造上やや重量・サイズが増す場合がある
  • 価格帯: 静音構造やモード切り替え機能が搭載されたモデルは、機能を絞ったモデルより価格が高くなる傾向がある

用途別に確認したいこと

利用シーン 優先して確認したいこと
深夜・早朝の使用 dBのモード別表記があるか、静音モードでも許容できる乾燥時間か
集合住宅 壁・床への振動音への配慮(設置面での使用有無)、深夜早朝の使用時間帯への配慮
家族が寝ている・乳幼児が近くにいる 静音モードの有無、風量を落としても使えるノズル設計か
通常利用(日中・戸建てなど) 静音性よりも乾燥時間・風量を優先してよい場合が多い

購入前decision flow

以下は、公式に定められた統一手順ではなく、確認の流れを整理するためにBeauty Reco編集部が作成したものです。

STEP 1. 公式スペックに騒音値(dB)の記載があるか確認する

STEP 2. 測定条件(規格名・モード名の記載)を確認する(記載が無ければ単純比較の対象にしない)

STEP 3. 風量とのバランスを確認する(静音モードでの乾燥時間の目安があれば参考にする)

STEP 4. モードの数・切り替えの有無を確認する(静音モードと通常モードを使い分けられるか)

STEP 5. 重量・サイズを確認する(静音構造による重量増の有無)

STEP 6. 静音性だけを優先しすぎていないか確認する(乾燥性能・価格とのバランスを総合的に判断する)

静音性で失敗しがちなパターン

  • dBの数字だけで比較してしまう: モード・測定条件を確認せずに数値だけを比べ、実際の使用感とギャップが生まれる
  • 「弱」モードだけを見て判断してしまう: 通常使う風量段階の数値を確認せず、実際に使うと思ったより音が大きく感じる
  • 静音性を優先して風量低下を見落とす: 乾燥に想定より時間がかかり、結果的に長時間の使用で疲れる
  • 口コミだけで「静か」と判断してしまう: 個人の感じ方・環境の差が大きく、実際に使うと感じ方が異なる場合がある

まとめ

ドライヤーの静音性は、dBの数字だけを並べて比較すると判断を誤りやすい項目です。同じJIS規格に基づく数値でも、モード別表記の有無や測定した風量段階が製品によって異なるため、まず測定条件を確認し、そのうえで風量・乾燥時間・本体サイズとのトレードオフを踏まえて選ぶことが、後悔しない選び方につながります。イオン機能を含めた選び方全般はマイナスイオン・ナノイードライヤーの選び方でも解説しています。

関連記事

風量に特化したブラシ型ドライヤーはカールドライヤー(ブラシ型ドライヤー)の選び方、ヘアアイロンとの使い分けはヘアアイロンの選び方で解説しています。他の美容家電・美容グッズの記事は記事一覧からご覧いただけます。

関連する商品

よくある質問

Q. 「静音」と表示されていれば必ず静かですか?

「静音」「低騒音」といった表示は各メーカー・販売者の表現であり、具体的なdB値の記載がない場合は比較の基準になりません。可能であればJIS規格等の測定条件とともにdB値が明記されている機種を確認することをおすすめします。

Q. 何dB以下なら静かと感じられますか?

感じ方には個人差があり、測定方法や運転モードによっても数値の意味が変わるため、「何dB以下なら静か」と一律に言うことはできません。環境省の「騒音に係る環境基準」では住居が集合する地域の夜間の基準値がA・B類型で45dB以下とされていますが(環境省 騒音に係る環境基準)、これは地域の生活環境全体を対象にした基準であり、ドライヤー単体の運転音と直接比較できる数値ではありません。あくまで背景情報としてご参照ください。

参考・出典

関連記事

ヘアアイロンの選び方|髪へのダメージを抑える温度設定と使い方のコツ
美容家電

ヘアアイロンの選び方|髪へのダメージを抑える温度設定と使い方のコツ

ヘアアイロンの種類・選び方と、髪へのダメージを抑える温度設定の目安、使い方のコツをメーカー公式情報をもとにまとめました。掲載商品(CREATE ION カールプロ SR-26)の公式仕様も確認できた範囲で紹介します。

マイナスイオン・ナノイードライヤーの選び方|メーカー表現の読み方と期待してよいこと
美容家電

マイナスイオン・ナノイードライヤーの選び方|メーカー表現の読み方と期待してよいこと

「マイナスイオン」「ナノイー」を謳うドライヤーについて、Panasonic・テスコム2社の公式情報をもとに、メーカーごとに名称・技術が異なる点や、効果表現の読み方、購入前に確認したいポイントを整理しました。

カールドライヤー(ブラシ型ドライヤー)の選び方|太さ・温度調整・お手入れのしやすさで比較
美容家電

カールドライヤー(ブラシ型ドライヤー)の選び方|太さ・温度調整・お手入れのしやすさで比較

カールドライヤー(くるくるドライヤー)の選び方を、ブラシの太さ・温度調整・お手入れのしやすさから比較。3機種の特徴の違いやヘアアイロンとの違い、使い方の注意点もまとめました。

自宅用ヘッドスパ機器(頭皮ケア機器)の選び方|回転式・振動式・EMS機能の違いと防水性能で比較
美容家電

自宅用ヘッドスパ機器(頭皮ケア機器)の選び方|回転式・振動式・EMS機能の違いと防水性能で比較

自宅で使える頭皮ケア・ヘッドスパ機器の選び方と正しい使い方を、メーカー公式情報をもとにまとめました。回転式・振動式・EMS機能付きタイプの違いや使用頻度・注意点についても解説します。